「あと35点。あと27点。8点しか伸びていない——」
これは、AWS Solutions Architect Professional(SAP)の2回目不合格通知を見たときの私の頭の中です。
1回目の不合格は「まあ、難しいって聞いてたしな」で済ませられました。でも2回目でたった8点しか伸びなかった事実は、正直、心が折れかけました。
それでも諦めず、3回目に挑戦した結果——

780点で合格しました。 1回目から3ヶ月かかりました。
この記事では、私が取得した13資格のうち最も苦戦したSAPの、不合格2回を経た3ヶ月間の学習記録を、隠さず全部書きます。
前提:私のAWS実務経験について
正直にお伝えしておくと、私はAWSの実務経験はほぼありません。転職前にUdemy講座(AWS:ゼロから実践するAmazon Web Services)のハンズオンで触った程度で、業務でAWSを設計・運用したことはない状態でした。
ではなぜ取得するのか——理由は3つあります。
- 社内評価を上げるため:派遣SES企業に所属する身として、資格は会社内での目に見える成果になります
- 案件参画の可能性を広げるため:保有資格は案件アサインの判断材料になります
- 資格報奨金のため:会社から取得時に手当が出る制度があります
実務で使い込んで合格したわけではない、というのが大前提です。SAPは最上位資格のため、実務経験なしで合格するのは想像以上に難しく、3回目でようやく合格しました。
SAPの基本情報
AWS Certified Solutions Architect - Professional(SAP-C02)は、AWS認定資格のなかでも上位レベルに位置するプロフェッショナル資格です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | AWS Certified Solutions Architect - Professional |
| 試験コード | SAP-C02 |
| 試験時間 | 180分(3時間) |
| 問題数 | 75問 |
| 合格基準 | 750点 / 1,000点 |
| 受験料 | 300 USD(40,000円・税抜) |
| 難易度 | プロフェッショナル(最上位) |
試験時間3時間・75問という長丁場で、複雑な業務シナリオから最適なAWSアーキテクチャを選ぶ判断力が問われます。
——SAAの一段階上の試験ではなく、二段階、三段階上の試験だと思ったほうがいいです。
3回の受験記録:数字で見るリアル
まずは時系列で受験記録を見てください。
| 受験回 | 受験日 | スコア | 結果 | 合格まで |
|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 2025/08/16 | 715点 | 不合格 | -35点 |
| 2回目 | 2025/09/07 | 723点 | 不合格 | -27点 |
| 3回目 | 2025/11/15 | 780点 | 合格 | +30点 |
1回目と2回目の間は3週間。「ちょっと復習すれば届くだろう」と甘く見ていました。
——結果、8点しか伸びませんでした。
2回目から3回目までは2ヶ月10日。ただしこの期間にデータベーススペシャリスト試験(2025/10受験)の学習を約1ヶ月挟んでいるため、SAPに集中した期間は実質1ヶ月強。ここで学習方針を根本から見直したのが転機でした。
1回目:DVAの勢いで挑戦した結果
受験前の状態
CLF・SAAは合格済み。DVAも取得していて、AWS資格3つ持ちの状態でした。
「上位資格に行く流れだろう」「DVAの勢いそのままで」と、軽い気持ちでSAPに申し込んだのが最初の判断ミスでした。
使った教材:Cloud Tech
1回目の学習で使ったのは Cloud Tech という問題集サービスです。
正直に言うと、SAPの過去問演習にCloud Techは私には合いませんでした。問題の傾向が本試験と少しズレている感覚があり、解いた問題が試験本番で活きた印象が薄かったです。
これは個人の相性かもしれませんが、私の3回受験を通じての結論は「SAPには別の教材のほうがフィットする」というものです。
1回目の結果:715点(35点不足)

セクション別の成績は、4分野中3分野で「改善が必要」判定。手応えなしの完敗でした。
「あれ、こんなに足りないの?」というのが正直な感想です。
2回目:3週間後の再挑戦——たった8点
学習を継続
1回目不合格後、すぐに2回目を予約。3週間後の9/7に再受験を設定しました。
「35点足りないなら、3週間で35点伸ばせば届くだろう」と単純に考えていました。
引き続きCloud Techで学習を続けつつ、Udemy講座「AWS Solution Architect Professional (AWS-SAP-C02) 演習テスト」を追加しました。
2回目の結果:723点(27点不足)
8点だけ伸びて、また不合格。
これを見て、初めて戦略を根本から変える必要があると気づきました。
セクション別の成績を見ると、第1分野・第3分野は「コンピテンシーを満たしている」に上がっていたものの、第2分野が落ちて第4分野は変わらず。伸びと落ちが相殺されていました。
つまり、今のままの学習を続けても、合格に必要な底上げにはならない——そう判断しました。
3回目への戦略:教材を全面入れ替え
2回目から3回目まで、2ヶ月の準備期間を取りました。
教材切り替え:Cloud Tech → Cloud License
メイン教材を Cloud License に切り替えました。
Cloud Licenseは、DVA受験のときにも使った問題集サービスです。SAP用の問題集も提供されていました。
Cloud Techとの違いは、本試験に近い長文・複雑シナリオ問題が豊富な点。SAPは「正解は1つだが、惜しい選択肢が3つ」というパターンが多く、そこを訓練できるのがCloud Licenseでした。
⚠️ 注記:私が利用した当時(2025年頃)の情報です。サービス運営状況や料金は変動する可能性があります。利用を検討される際は、最新の運営状況・評判・料金体系をご自身で確認のうえ、自己判断でご利用ください。
並行:Udemy演習テスト
並行で、Udemyの 「AWS Solution Architect Professional (AWS-SAP-C02) 演習テスト」 も継続。本番形式のテスト問題で時間配分の感覚を養いました。
私のおすすめ順(3つの教材を試した結論)
| 順位 | 教材 | 評価ポイント |
|---|---|---|
| 🥇 1位 | Cloud License | 本試験に最も近い問題傾向、解説が丁寧 |
| 🥈 2位 | Udemy SAP演習テスト | 本番形式で時間配分の練習に最適 |
| 🥉 3位 | Cloud Tech | (私の使い方では)SAPには合わなかった |
教材選びは個人の相性もありますが、3つ全部を試した立場としての率直な評価です。
テキストは使わなかった
3回目までを通して、私はSAP用の参考書(テキスト)は使いませんでした。
理由はシンプルで、範囲が広すぎてテキストでは追いきれないから。「全分野を浅く広く読む」よりも、「問題演習で苦手な分野を特定して、AWS公式ドキュメントを当たる」ほうが効率的でした。
学習時間
2回目から3回目までは約2ヶ月10日空いていますが、その間にデータベーススペシャリスト試験(2025/10受験)の学習を約1ヶ月挟みました。SAPだけに集中した期間は実質1ヶ月強です。
SAP集中期間中は 1日平均2時間程度の学習。週末はもう少し長く取りました。
3回受験を通じての合計学習時間は約80時間。CLFを2週間で取った私にとって、SAPは桁違いの投資でした。
3回目:合格——780点
試験当日
3時間75問。途中で集中力が切れる長丁場です。
それでも2回の不合格を経験したことで、「分からない問題に固執しない」「マークして次に進む」という判断が早くなっていました。
結果:合格
スコア780点。合格ラインの750点を30点上回りました。
セクション別の成績も、ほぼ全分野で「コンピテンシーを満たしている」。手応えどおりの合格でした。
不合格2回から学んだこと
SAPの3回受験を経て、私が確信したことが3つあります。
① 同じ教材を続けても、底上げにはならない
1回目から2回目で8点しか伸びなかった理由は、学習量ではなく学習の質にありました。
合わない教材を続けても点は伸びません。「この教材で本当に本試験の傾向が掴めているか?」を疑う勇気が必要です。
② SAPは「広く浅く」では合格できない
SAAの感覚で挑むと痛い目を見ます。SAPは1問1問の判断材料が複雑で、設問文を正確に読む力と、AWSサービスの組み合わせを瞬時に判断する力が必要です。
問題演習を繰り返して、「この問題パターンならこのサービス」という反射神経を鍛えるしかありません。
③ 不合格は次の合格の最短ルート
不合格通知を見るのは、正直つらかったです。
でも、不合格スコアレポートは自分の弱点を可視化してくれる最高のフィードバックでもあります。
私の場合、1回目で「全分野が弱い」と分かり、2回目で「特定分野は伸びたが他が落ちる」と分かり、3回目で全体を底上げする戦略を立てられました。
——失敗は無駄ではなく、合格までの過程の一部です。
SAPに挑む方への、私からのアドバイス
最後に、これからSAPを受ける方への実用的なアドバイスをまとめます。
| アドバイス | 理由 |
|---|---|
| SAAから期間を空けすぎない | サービス知識が新しいうちに挑む |
| 問題演習中心の学習 | テキスト読みより圧倒的に効率的 |
| Cloud Licenseを最優先 | 本試験との相性が一番良かった |
| 不合格でも凹まない | 2回不合格でも合格できる試験 |
| 学習期間は最低2ヶ月 | 3週間で受かるのは至難 |
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | AWS Certified Solutions Architect - Professional |
| 受験回数 | 3回(不合格2回 → 合格1回) |
| スコア推移 | 715 → 723 → 780 |
| 学習期間 | 約3ヶ月(2025/08〜2025/11、うち約1ヶ月はDBスペ並行) |
| SAP実質学習時間 | 約80時間 |
| 使った教材 | Cloud Tech → Cloud License、Udemy SAP演習テスト |
| 合格の鍵 | 教材切り替え(Cloud Tech → Cloud License) |
AWS SAPは、私が取得した13資格のなかで最も苦戦した試験です。
それでも合格できたのは、不合格を「失敗」として終わらせず、「次にどう変えるか」を考え続けたから。
これからSAPに挑む方は、ぜひ1回不合格でも凹まずに、教材と戦略を見直して再挑戦してください。
→ 子育てしながら転職後17ヶ月で13資格取得したロードマップ
よくある質問(FAQ)
Q1. SAPはSAAの直後に受けるべきですか?
A. SAA合格後、できれば1〜2ヶ月以内に挑むのがおすすめです。SAAで覚えたサービス知識が新しいうちに挑むほうが、SAPの複雑な問題に対応しやすくなります。
Q2. テキスト(参考書)は本当に不要ですか?
A. 私は使いませんでしたが、サービス知識に不安がある方は1冊買っておいてもいいかもしれません。ただ、メインは問題演習にしてください。
Q3. 不合格になったら何日空けて再受験できますか?
A. AWS認定は14日空ければ再受験可能です。私は1回目から2回目まで3週間、2回目から3回目まで2ヶ月空けました。
Q4. 学習時間はトータル何時間でしたか?
A. SAP実質の学習時間は約80時間です(DBスペ並行期間を除く)。CLF(2週間)SAA(5日)DVA(1ヶ月)と比べて、桁違いに時間がかかりました。
Q5. Cloud LicenseとCloud Techの違いは何ですか?
A. 私の感覚では、Cloud Licenseのほうが本試験に近い問題傾向で、解説も丁寧でした。Cloud Techは(私の使い方では)SAPには合いませんでした。DVAでは逆にCloud Licenseと相性が良かったです。
Q6. 1回目の受験前に何点くらい取れていれば合格できますか?
A. Cloud Licenseの模擬試験で80%以上を安定して取れる状態になれば、本試験でも合格圏内に入ります。私は2回目までこのラインに達していませんでした。