「IT転職は決めた。でも、何から勉強したらいいのか分からない」
これは、IT転職を決めた直後の私の正直な気持ちでした。
30代半ばの元公務員。プログラミングの実務経験はゼロ。書店に並ぶ入門書を眺めても、何が必須で何が後回しでいいのか、判断がつきません。
——そんなとき、エンジニアの友人にUdemy講座を勧めてもらえたのは、本当に運がよかったと今でも思っています。
この記事では、私が転職前に受講した7講座を、受講順・所要時間・転職後にどう役立ったか込みで紹介します。「事前学習として何をやるべきか迷っている方」にとって、ひとつの実例として参考になればうれしいです。
なぜ「友人に聞く」を選んだのか
書籍やネット記事を読み漁っていた時期もありました。でも、情報が多すぎて結局判断できなくなる。
そこで、すでに現役で働いているエンジニアの友人にお願いして、こう聞きました。
「未経験で入る前提で、最低限これだけはやっておけ、というUdemy講座を教えてほしい」
その友人は、Web系のフルスタックエンジニア。返ってきたのは「7講座でひとセット」というラインナップでした。
ちょっと多いな、と最初は思いました。でも理由を聞いて納得します。
- ひとつの言語だけ深掘りしても、現場では通用しない
- Gitあたりは「使えて当たり前」の基礎教養
- 全体像を一度なめてから、自分が興味ある領域を深掘りすればいい
これが、私が「全7本完走」を決めた理由です。結果としてこの判断は正しかったので、これから挑戦する方にも自信を持って勧められます。
受講した7講座と受講順
実際に受講した順番で紹介します。私はこの順番でやって良かったと感じています。
| 順番 | 講座 | カテゴリ | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 1 | Web Developer Bootcamp(日本語版) | フルスタック基礎 | ★★★★★ |
| 2 | Git: もう怖くないGit | バージョン管理 | ★★★★★ |
| 3 | 初心者OK!Linux入門 | OS・コマンド | ★★★ |
| 4 | AWS: ゼロから実践 | クラウド | ★★★★ |
| 5 | 理解して使う!Docker入門+応用 | コンテナ | ★★★ |
| 6 | React(v18)完全入門ガイド | フロントエンド | ★★★★★ |
| 7 | Node.js完全入門ガイド | バックエンド | ★★★ |
※1 おすすめ度はあくまで「私が転職後に役立ったと感じた度合い」です。職種や案件によって優先度は変わります。 ※2 お金に余裕のある方、急いでいる方以外はUdemy講座はセール時に購入するのがおすすめです。80%offくらいになります。
① Web Developer Bootcamp(日本語版)
🎓 【世界で90万人が受講】Web Developer Bootcamp(日本語版)(Udemy)
最初に取りかかったのが、この1本でした。
HTML・CSS・JavaScript・Node.js・データベースまで、Web開発に必要な要素をひととおり扱ってくれる「全部入り」の講座です。
合計時間が長く、最初は心が折れそうになりました。それでも完走できたのは、手を動かしながら進める構成になっていたからです。
私のように「コードを書いたことがない人」が、最初の1本としてやるなら、これが正解だと感じています。完走後、Webサイトの裏側で何が動いているかの感覚をつかめました。
転職後、他の先輩エンジニアが話している内容が「半分くらい分かる」状態になっていたのは、この講座のおかげだと思います。
② Git: もう怖くないGit!チーム開発で必要なGitを完全マスター
🎓 Git: もう怖くないGit!チーム開発で必要なGitを完全マスター(Udemy)
転職後、最も毎日使う技術がGitです。(GitではなくSVNを使用している現場もあると思いますが)
正直、転職前はGitの重要性をなめていました。「バージョン管理ツールでしょ?」程度の認識で。
でも実際の現場では、コミット・ブランチ・マージ・プルリクエスト・コンフリクト解消……これらの操作が1日に何十回も発生します。Gitを使えないと、その時点でチーム開発に入れません。
この講座は、なぜGitが必要なのかの理屈から、実際のコマンド操作まで、丁寧に教えてくれます。チーム開発前提の解説なので、入社後のギャップが小さかったです。
——もし「7本のうち1本だけやるなら?」と聞かれたら、私はこのGit講座を選びます。それくらい現場で効きました。
③ 初心者OK!Linux入門:実務で必須のLinuxの知識を網羅
🎓 初心者OK!Linux入門:実務で必須のLinuxの知識を網羅(Udemy)
Linux?Windowsしか触ったことなかったのに大丈夫かな、と心配でした。
結論から言うと、未経験のうちにLinuxの基礎をやっておくのは正解です。
理由はシンプルで、サーバーはほぼLinuxだから。AWSのEC2にログインするのも、Dockerコンテナの中を覗くのも、ローカルでターミナルを叩くのも、全部Linuxコマンドが基本です。
この講座は「実務で必須のLinuxの知識を網羅」というタイトル通り、ls cd grep ssh といった基礎コマンドから、ファイル権限・プロセス・パイプ処理まで、現場で出会う可能性のあるものを一通り扱ってくれます。
ちなみに私が入った現場ではLinuxは使用しませんでしたが、CLIに慣れるため講座の内容はやっていてよかったと思います。
④ AWS:ゼロから実践するAmazon Web Services
🎓 AWS:ゼロから実践するAmazon Web Services。手を動かしながらインフラの基礎を習得(Udemy)
「インフラもクラウドも分からない」状態から、手を動かしながらAWSの全体像をつかむことを目的にした講座です。
VPC・EC2・RDS・S3・IAMといった主要サービスを、実際にAWSコンソールで構築しながら学べます。
ただ、AWSのUIが講座の画面と変更されていたりするのでその点は注意です。
この講座のおかげで、転職後すぐに「AWSの会話が成り立つ」状態になりました。さらに、この事前学習があったからこそ、転職後すぐに AWS CLF(クラウドプラクティショナー)に2週間で合格 できたとも思っています。
CLFの勉強法は別記事にまとめているので、AWS資格に興味がある方はそちらも参考にしてください。
⑤ 理解して使う!Docker入門+応用
🎓 理解して使う!Docker入門+応用:初心者から実務で使えるスキルが身に付ける(Udemy)
Dockerは「アプリケーションの動作環境をまるごとパッケージにして、どのマシンでも同じように動かせる」技術です。
「自分のPCでは動くのに、他の人の環境では動かない」という開発現場あるあるを解消するために生まれました。コンテナと呼ばれる軽量な仮想環境を使い、開発・テスト・本番環境を統一できるのが最大の特徴です。
正直、転職後の現場でDockerを直接使う機会は私にはありませんでした。ただ、「なぜDockerが使われているのか」「コンテナとは何か」という概念を知っているだけで、現場の会話についていけるシーンが何度かありました。
知っていると「わかる人」に見える技術のひとつです。
⑥ React(v18)完全入門ガイド|Hooks、Next14、Redux、TypeScript
🎓 React(v18)完全入門ガイド|Hooks、Next14、Redux、TypeScript(Udemy)
このReact講座は、私が転職後に最も即戦力になった講座です。
参画したプロジェクトのフロントエンドがReact + TypeScriptだったため、面談で「Reactわかる?」と聞かれたとき、自信を持って「基礎ならいけます」と答えられたのが大きかったです。
講座の内容は、Hooks(useState・useEffect等)の基本から、Next.js 14・Redux・TypeScript連携まで、現場で必要な要素を一通り押さえています。
特にHooksとTypeScriptの組み合わせは、最近のReact開発の主流です。事前にここまで踏み込めていたのは、未経験スタートとしては大きなアドバンテージでした。
——フロントエンド志望の方には、最優先でこの講座を勧めたいです。
⑦ Node.jsで学ぶWebシステムとソフトウェア開発基礎
🎓 Node.jsで学ぶWebシステムとソフトウェア開発基礎!Node.js完全入門ガイド(Udemy)
最後にやったのがNode.jsでした。
Web Developer Bootcampでも触れていますが、Node.js単体でもっと深掘りしておきたい、という気持ちで受講しました。
Express・REST API・データベース連携などを通して、サーバーサイドJavaScriptで何ができるかの全体像が見えます。
正直、参画した案件ではNode.jsを直接書く機会はありませんでした。それでも「フロントエンドとバックエンドの境界がどう繋がっているか」を理解できたのは、開発全体を俯瞰するうえで大きかったです。
「全部入り」を目指すなら、Node.jsも押さえておく価値はあります。
完走して感じた、Udemy事前学習の効果
7本完走するのに、私の場合は転職を決めてから入社までの約2ヶ月を使いました。はっきりとした時間はわかりませんが、大体1日3〜4時間ペースだったと思います。
朝早起きして学習し、仕事終わりに子供を寝かしつけた後もやっていました。
動画を視聴し、実際に自分のPCでも実装しました。
完走してみての率直な感想は、「やって本当に良かった」のひと言です。
良かったこと
- 入社直後の会話についていけた:先輩エンジニアの専門用語が半分以上理解できた状態でスタートできた
- 資格学習がスムーズに進んだ:AWS事前学習のおかげで、CLFを2週間、SAAを5日で合格
- 基礎の不安がなくなった:「自分は何も知らない」という焦りが減り、現場で堂々と質問できた
大変だったこと
- 時間がかかる:1講座あたり数十時間。7本だと合計100時間以上(実装もやっているので実際にはもっとかかっています。)
- 理解しきれない部分が出る:Reactの応用部分は、現場で出会うまで本当の理解には至らなかった
- モチベ維持が難しい:途中で何度か中だるみした。完走できたのは「転職する」と決めていたから
それでも、この投資は確実に元が取れたと感じています。
これからIT転職する方への、私からの推奨順
私の経験を踏まえて、「全部やる時間はないけど、優先順位を教えてほしい」という方への推奨順をまとめます。
必須(やらないと後悔する)3本
- Web Developer Bootcamp(日本語版):Web開発の全体像をつかむ最初の1本
- Git: もう怖くないGit:チーム開発の必須スキル
- 初心者OK!Linux入門:サーバー/インフラの基礎
強く推奨(職種で選ぶ)2本
- AWS:ゼロから実践:インフラ・AWS資格に興味があるなら
- React(v18)完全入門ガイド:フロントエンドに進むなら
余裕があれば 2本
- Docker入門+応用:環境構築で必ず出会う
- Node.js完全入門ガイド:バックエンドの全体像
時間が限られているなら、最低限「必須3本」だけでも完走しておくと、入社後の景色がまったく変わります。
まとめ
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 受講期間 | 約2ヶ月(1日3〜4時間) |
| 講座数 | 7本(全完走) |
| 費用 | Udemyセール時に1講座1,300〜2,000円程度 |
| 最も役立った | Git・Web Dev Bootcamp・React |
| 受講時期 | 転職を決めた後の事前学習 |
「IT転職を決めたけど、何を勉強したらいいか分からない」という方は、まずはWeb Developer BootcampとGitから始めてみてください。
——基礎を固めた状態で初日を迎えられるかどうかで、その後の半年間の成長スピードが大きく変わります。
私自身、これらの講座があったからこそ、入社後の17ヶ月で13資格を取得できる土台ができたと考えています。資格取得の全体像は、ロードマップ記事にまとめています。
→ 子育てしながら転職後17ヶ月で13資格取得したロードマップ
よくある質問(FAQ)
Q1. Udemy講座は通常価格で買うべきですか?
A. セール時を狙ってください。Udemyは月に何度かセールがあり、通常2万円超の講座が1,300〜2,000円で買えます。私もすべてセール価格で購入しました。
Q2. 動画は何倍速で見ましたか?
A. 私は基本2倍速で視聴しました。難しい箇所だけ等倍に戻して理解を確認するスタイルです。
Q3. 7本も必要ですか?多すぎませんか?
A. 全部やる必要はありません。最低限の3本(Web Dev Bootcamp・Git・Linux)だけでも、入社後の景色が変わります。
Q4. プログラミング完全未経験でも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。私自身、転職を決めた時点でプログラミング実務経験はゼロでした。Web Developer Bootcampから始めれば、基礎から積み上げられます。
Q5. これらの講座だけで実務に通用しますか?
A. 通用するレベルにはなりません。実務は実務でしか学べない部分が多いです。ただ、「現場の会話についていける」「指示を理解できる」スタートラインに立てます。
Q6. もう一度受講するなら、どう変えますか?
A. 順番は今のまま、ただし「Node.jsは後回しでよかった」と感じています。代わりにReactとAWSにもう少し時間を割けば、転職後の即戦力性がさらに上がったと思います。
事前学習は、転職後の景色を変えてくれます。最初の1本、今日から始めてみませんか。