「ビズリーチのスカウトって、実際いくらの年収が提示されるの?」
調べると「30代の転職後平均880万円」のような数字は出てきますが、これはハイクラス層の平均です。私のように、30代で未経験からSESに入って実務1年半弱という人に、どんな年収が提示されるのかは見つかりませんでした。
そこで、2026年8月下旬から9月中旬までの約1か月、ビズリーチとpaizaに届いたスカウトの提示年収を全部記録して集計しました。この記事では、その数字をそのまま公開します。
先に結論です。
- ビズリーチ(IT系)の提示年収は、下限の中央値が500〜600万円。400万円を下回る下限は、IT系では1件もなかった
- paizaは下限の中央値が360万円→500万円に上昇。最初はビズリーチと200万円以上の差があったが、1か月で差が縮まった
- 上限(800万〜1,000万円以上)はその職種の経験者向けの数字。実務1年半弱で現実的なのは「下限〜下限+50万円」
- 職務経歴書を更新した当日に、更新した内容を引用したスカウトが届いた。書けば読まれる
前提:私の条件
スカウトの金額は「誰に届いたか」で意味が変わるので、先に条件を書きます。
| 項目 | 私の状況 |
|---|---|
| 年齢 | 30代半ば |
| 経歴 | 公務員から未経験でSESに転職(転職の経緯) |
| IT実務 | 約1年半弱(2026年4月から育休中) |
| 現年収 | 400万円台 |
| 保有資格 | AWS認定4種(SAP・DVA・SAA・CLF)、応用情報など13資格 |
| 使ったサービス | ビズリーチ、paiza転職 |
| 希望時期 | 1年以内(育休明けの2027年4月以降) |
「転職活動中」ではなく、育休明けの転職に向けて、自分の市場価値を知るために登録している段階です。スカウトには1件も返信していません。
以前、未経験のうちはビズリーチに登録しなくていいと書きました。実際、未経験の頃は出番がありませんでした。この記事は、実務経験がついてから同じサービスを使ったらどうなったかの続編です。
ビズリーチのスカウト年収:IT系16件の集計
具体的な年収レンジが書かれていたIT系の求人を集計しました(ヘッドハンターが「提携先の一般的なレンジ」を並べただけのものは、私への評価ではないので除いています)。
| 下限 | 上限 | |
|---|---|---|
| 中央値(16件) | 500万円 | 900万円 |
| 最小 | 400万円 | 600万円 |
| 最大 | 900万円 | 1,300万円 |
届いた求人の例です(社名は伏せます)。
| 送り主 | ポジション | 提示レンジ |
|---|---|---|
| 大手SIer系 | 大規模プロジェクトのPMO | 500〜700万円 |
| 技術系コンサル会社 | ITアーキテクト候補 | 500〜800万円 |
| 金融系シンクタンク | 決済システムのPM・PL | 600〜1,000万円 |
| SaaS企業 | Webアプリケーションエンジニア | 600〜1,000万円 |
| 大手メーカー | 全社横断のITアーキテクト | 900〜1,300万円 |
| ITコンサル会社 | ITコンサルタント | 500〜900万円 |
| 大手通信系グループ | Webシステム開発のPL | 500〜700万円 |
IT系で下限が400万円を下回るものは1件もありませんでした。 唯一の400万円始まりは、コンサル未経験者の入社枠でした。
集計の時期で中央値は動く
| 確認日 | 件数 | 下限の中央値 |
|---|---|---|
| 8/25 | 10件 | 550万円 |
| 9/11 | 11件 | 600万円 |
| 9/18(新着分のみ) | 5件 | 500万円 |
件数が少ないうちは、1件の高額求人で中央値が50万円動きます。1回の確認で判断せず、数週間ためてから見るのが大事だと感じました。
paizaのスカウト年収:1か月で下限が140万円上がった
paizaは件数が多く、ほぼすべてに年収レンジが付いていました。
| 確認日 | 件数 | 下限の中央値 | 上限の中央値 |
|---|---|---|---|
| 8/25 | 18件 | 360万円 | 655万円 |
| 9/2 | 24件 | 390万円 | 646万円 |
| 9/11 | 14件 | 450万円 | 600万円 |
| 9/18 | 9件 | 500万円 | 650万円 |
1か月で、下限の中央値が360万円から500万円に上がりました。 上限はほとんど変わっていません。
上がり始めたのは、8/25に職務経歴を書き直してからです(後述)。因果関係までは断定できませんが、タイミングは一致しています。
paizaには「現年収より高い」というタグが付く求人があり、9/18の時点では9件中5件に付いていました。自分の現年収と比べてどうか、がひと目で分かるのは便利です。
なぜビズリーチとpaizaで100万円以上違うのか
8/25の時点では、同じ私に届いたスカウトなのに、下限の中央値がビズリーチ550万円/paiza360万円と、200万円近く違いました。
これは私の評価がブレたのではなく、サービスの仕組みの違いだと考えています。
- 求人の出し手が違う:ビズリーチは事業会社や大手SIerから直接届くことが多く、paizaは受託開発・SESの会社が中心でした
- 企業側のコスト構造が違う:ビズリーチは採用が決まると企業側の負担が大きいため、低い年収帯の求人を載せる動機が小さいと言われます
- 「下限」の意味が違う:paizaの下限は「未経験寄りも含めた採用レンジの下端」、ビズリーチの下限は「そのポジションに就く人の最低ライン」に近い
なので、希望年収の根拠にするならビズリーチ側の数字、幅広く声をかけてもらうならpaiza、という使い分けにしています。
職務経歴書を更新した当日に、その内容を引用したスカウトが来た
いちばん驚いたのがこれです。
8/25に職務経歴書を書き直しました。やったことは3つです。
- 育休前の案件で使っていたSpring Bootを追記(書き忘れていた)
- AWSの記述を、実務経験と誤解されない書き方に修正
- 特記事項に「2027年4月に育休から復帰予定」「東京での勤務を希望」と追記
するとその日の夕方、技術系コンサル会社から届いたスカウトに、
- 「Java(Spring Boot)やReactを用いた開発」
- 「2027年4月に予定されている復帰時期や、東京での勤務ご希望を伺ったうえで」
と、当日追記した内容がそのまま引用されていました。
特に「復帰時期」を書いたのは効きました。7か月先の復帰を承知のうえで声をかけてくる会社が出てきたからです。職務経歴書は、思っている以上にちゃんと読まれています。
スカウト年収をそのまま信じてはいけない3つの理由
1. 上限は「経験者の数字」
900〜1,300万円のような求人は、その職種で何年も経験を積んだ人向けの上限です。実務1年半弱の私が応募しても、提示されるのは下限付近だと考えています。私は「下限〜下限+50万円」を現実的なラインとして見ています。
2. 「厳選してお送りしています」は割り引いて読む
同じエージェント会社の別々の担当者から、ほぼ同じ文面のスカウトが届いたことがあります。本当に一人ずつ選んでいるなら起きにくいことです。条件で抽出されたリストに送っていると考えるほうが自然です。
3. 前職の経歴だけに反応したスカウトもある
前職の経歴に反応して、IT職ではない相談業務の求人(400〜600万円)が届いたこともあります。経歴の書き方によっては、狙っていない方向の求人を呼ぶので注意が必要です。
育休を取る人は「直近12か月の年収」に注意
これは集計していて気づいた落とし穴です。
転職時の年収交渉は、現年収(直近12か月)を基準に進むことが多いです。ところが私の会社の賞与は、支給日の半年〜1年前の評価期間で決まります。育休中は評価期間の勤務がないので、育休中と復帰直後の賞与はほぼゼロになる見込みです。
つまり、復帰して半年後に転職活動を始めると、直近12か月の年収が実際より100万円以上低く見えてしまう。育休前の賞与明細など、通常時の年収を説明できる資料を残しておくことにしました。
私の結論:育休明けの希望年収は500〜550万円
| 根拠 | 金額 |
|---|---|
| ビズリーチIT系の下限の中央値 | 500〜600万円 |
| 大手SIer系のPMO求人 | 500〜700万円 |
| paizaの下限の中央値(9/18) | 500万円 |
どの数字を見ても、下限は500万円前後でそろっています。現年収(400万円台)は、ビズリーチのIT系求人の下限を1件も上回っていませんでした。
当初は「育休明けに450万円」を目標にしていましたが、市場の下限を下回っていたことになります。希望年収は500〜550万円を軸に、上振れを狙えるなら600万円に修正しました。
キャリア全体の考え方はSESで1年半働いた現実やSESで育休を1年取った話にも書いています。
まとめ
- ビズリーチ(IT系)の提示年収は、下限の中央値500〜600万円。IT系で400万円未満の下限はなかった
- paizaは下限の中央値が1か月で360万円→500万円に上がった
- サービス間の差は評価の差ではなく、求人の母集団の差
- 職務経歴書は更新当日に読まれる。復帰時期や希望勤務地も書いておくと、ミスマッチの少ないスカウトが来る
- 上限の数字は経験者向け。現実的なのは下限〜下限+50万円
- 育休を取る人は、直近12か月の年収が低く見えることに注意
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よくある質問(FAQ)
Q1. ビズリーチのスカウトではどのくらいの年収が提示されますか?
IT実務1年半弱・SESの私の場合、年収レンジが書かれたIT系16件の下限の中央値は500万円、上限の中央値は900万円でした。IT系で下限が400万円を下回る求人はありませんでした。
Q2. 実務経験が浅くてもビズリーチにスカウトは届きますか?
届きます。未経験の頃は出番がありませんでしたが、実務1年半弱・資格ありの状態で登録すると、事業会社や大手SIerから直接スカウトが届きました。ただし上限の年収は経験者向けの数字なので、提示は下限付近と考えるのが現実的です。
Q3. paizaとビズリーチでスカウトの年収が違うのはなぜですか?
求人を出している会社の層が違うためだと考えています。ビズリーチは事業会社や大手SIerからの直接スカウトが多く、paizaは受託開発・SESの会社が中心でした。同じ私に届いた時点で、下限の中央値に最大200万円近い差がありました。
Q4. 職務経歴書を更新するとスカウトは変わりますか?
変わりました。更新した当日に、追記した技術や復帰時期をそのまま引用したスカウトが届きました。paizaでも更新後に届いたスカウトは下限の年収が上がっています(因果関係までは断定できません)。
Q5. 育休中にスカウトを受けても大丈夫ですか?
登録して提示額を見るだけなら問題ないと考えています。私は復帰時期を職務経歴書に書き、スカウトには返信せずに市場価値の把握に使っています。ただし、育休の影響で直近12か月の年収が低く見える点には注意が必要です。